資本(エクイティ)調達では、エンジェル投資家、ベンチャーキャピタル(VC)、事業会社(CVC)などからの株式発行による資金調達のご支援を行います。

事業計画のスピード感をもった実現のためには、合理的な資金調達が不可欠です。

一般にベンチャー企業家は資金調達を日常的に行うことは稀であることと、時間的かつ人的リソースが限定的な特にシード・アーリーステージからミドルステージの、専業のCFOが存在しないベンチャー企業においては、資金調達は外部専門家と連携して最適な解決策を模索することがもっとも理想と言えます。

資金調達計画や資本政策は後戻りできないともいわれ、事後に後悔しない資金調達を成功させるためにも、弊社サービスはベンチャー起業家とともに、実際に手を動かして一連のプロセスを進めてゆくことが特徴です。

ご支援プロセス

一般に資本(エクイティ)調達では、以下のプロセスで進められます。

弊社は以下プロセスを一貫してハンズオンにてご支援させていただくことに特徴を持っております。

資金調達計画策定
現状(as is)をベースに、今後の事業成長イメージを言語化し、将来的な「あるべき姿(to be)」を明確化します。

将来自社事業をどの程度まで拡大させるのか?
現経営陣は将来にわたって経営に関与するとともに、オーナシップとしての株式をどの程度保有しておきたいのか?
また、「EXIT」と呼ばれる投資家に対する換価手段は、株式上場(IPO)を見据えるのか?それとも大企業などへのM&A(売り)によって実現させるのか?

上記のような、漠然としたイメージを資金調達検討前に具体化することが重要です。
事業計画策定
資金調達計画で言語化された将来イメージと、事業の現状をミックスし、将来3~5年にわたる数値的な事業計画を策定します。

事業計画策定の際に重要なのは、「客観的に説明力です」。
計画策定後、実際に投資家と折衝することになりますが、投資家は「投資のプロ」であって、ベンチャー企業から提供された事業計画の「確からしさ」を定量的に分析します。

従って、精緻な経営指標(KPI)を用いた、客観的な合理的な事業計画を策定することが、今後の資金調達を円滑に進めるに当たって最低限必要なこととなりますので、じっくりと頭の中の思いを数字に落とし込む作業を行います。
資本政策策定
資本政策とは、事業計画を達成するための資金調達および株主構成計画のことをいいます。

まずは投資家との交渉の土台となる企業価値(バリュエーション)を事業計画をベースに算定します。
その後、将来のEXITに向けた株主構成の計画を行います。

バリュエーションは高ければよいというものではなく、次回資金調達も見据えた金額設定でなければならないと同時に、今回資金調達ラウンドにおいて、投資家に納得してもらえる水準でなければなりません。

また、株主構成はベンチャー企業のオーナーシップの構成をいかに推移させてゆくか?という重要な決定事項です。
資本政策は後戻りできないと呼ばれるほど、株主構成のミスマッチは、その解消が不可能なわけではありませんが、実践するには多大な労力を必要とします。
ベンチャー企業にとって、自社の事業成長を最速かつ効率的に進めるための資本政策策定が重要です。
出資ストラクチャー検討/ピッチ資料作成
資本政策策定により具体化された出資ストラクチャーを具体化し、投資家との初期的交渉における提示案を策定します。

また、現状フェーズにおいて、どのような投資家に支援してもらいたいか?という点について具体的に検討することも重要です。
創業間もないシード段階であれば、エンジェル投資家や事業会社(CVC)が主体となるかもしれませんし、ある程度PMF(プロダクト・マーケット・フィット)が進んだ状況であれば、ベンチャーキャピタル(VC)が中心となるかもしれません。
そして、IPOやM&A(売り)間近という状況であれば、レイターステージに特化したVCやCVCの資本参加を最優先となるかもしれません。

加えて、株式の種類(優先株か、普通株か)や出資の方法などについて具体化させてゆきます。

そして、ピッチ資料と呼ばれる、自社サービスや今後の展開、出資に係る経済条件を落とし込んだ「ピッチ資料」と呼ばれる資料の作成が必須です。
ピッチ資料はTPOに併せて、説明する相手、与えられた時間など、複数のバリュエーションに応じた資料の作成が必要となります。
投資家アプローチ
策定された計画をベースに実際に投資家にアプローチすることで出資に係る交渉テーブルに乗るためのアクションを行います。

一般的には、出資ストラクチャー検討の際に検討した、「どのような投資家に支援してもらいたいか?」という考えを中心にリスト化し、その投資家へのコンタクトを検討することになります。

具体的には、知人経由でのアプローチや、メール送信などのコールドコール。
そして、投資家とベンチャー企業をつなぐプラットフォームを活用するマッチング。
ピッチイベントへの参加など、複数の手段が考えられます。
投資家交渉
投資家へのコンタクトが実現し、投資家との面談が設定された後は、投資家へピッチ資料を用いて自社概要の説明や、今回資金調達の主旨や経済条件の説明を行うこととなります。

投資家も様々なタイプが存在します。
金融系のプレーヤーや、事業領域を熟知したプレーヤー。
投資実務に精通したプレーヤなどなど。

相手の状況をよく把握して、相手の目線で適格に自社の先進性を説明することが必要となります。
投資内容策定/投資家交渉
一般に投資実行の方向性が固まると、「タームシート」と呼ばれる条件書を投資家から提示されます。
ベンチャー企業側としては、当初想定していた出資ストラクチャーとタームシート内容を見比べ、現状においての受け入れ可否の判断。
そして、交渉をゆする場合は交渉戦略について検討しなくてはなりません。

また、投資家1社(名)から全ての出資金額を賄うことは稀で、通常は複数の投資家から出資を同時に受けることになります。
リードインベスターと呼ばれる、投資家の中の代表を定めて、リードに他の投資家の調整を要請するケースや、各々の投資家と相対で条件交渉する場合など、バリュエーションは様々です。

加えて、投資契約の内容は、各々の投資家の立ち位置を踏まえて詳細を詰める必要があります。
思わぬ想定外な条件を知らずに飲むことの内容に、しっかりと契約内容について交渉してゆくことが重要です。
投資実行
投資条件が確定し、各々の投資家と合意が形成された後、投資実行が行われます。

この際、ベンチャー企業サイドの必要な機関決定(株主総会決議や取締役会決議など)を行う必要があります。
実行後、司法書士との連携により、今回の資金調達内容を当期する必要があります。
投資実行後IR
投資は資金を調達して終了というわけではありません。

元来、エクイティ調達は資金を調達することが主目的ではありますが、一方で、投資家とのリレーション構築によって、業務上の提携を強固にすることも目的としています。

従って、投資家と継続したリレーションを構築することで、投資家の持つネットワークを活用して自社サービスの拡販を行ったり、また、経営的な指導を投資家から受けることで、ベンチャー企業の飛躍的な事業成長につなげてゆくこともできることから、投資実行後のIR(Investor Reltions)が特に重要です。

一般的には1カ月に1回の頻度で投資家とのミーティングの場をセットし、自社の状況を説明するとともに、投資家から適切なアドバイスをもらいます。

継続的な投資家リレーション構築/次回資金調達検討

報酬体系

報酬体系にてご案内のとおり、資本(エクイティ)調達に係るコンサルティングは、ベンチャー企業のお客様への中長期的な戦略策定のご支援が必要とされます。

スピード感は重要ですが、一方で、拙速に意思決定を行うことのリスクも大きいことから、月額報酬でのご提案を行っております。

また、資金調達支援を行うコンサルティング会社の中には、調達金額の一定金額を成功報酬としてクライアントから収受する会社もありますが、弊社はクライアントの成長資金調達をクライアント目線で行うことを目的に、成功報酬制度は導入せず、当初決められた報酬のみをご請求する方法を採用しております。